【未来のインフラ】空き地にEV充電スタンドを設置するだけで儲かる？補助金や収益モデルを解説
街を走る電気自動車（EV）が、日に日に増えている。あなたも、その静かな走行音を耳にする機会が多くなったのではないでしょうか。そして同時に、こう感じているかもしれません。「ガソリンスタンドに比べて、充電できる場所って、まだまだ少なくない？」と。
その通りです。EVの普及スピードに、充電インフラの整備は追いついていません。そして、この社会的な「ギャップ」にこそ、土地オーナーであるあなたにとっての、新しいビジネスチャンスが眠っているのです。
もし、あなたの所有する空き地が、その問題を解決する「未来のインフラ」となり、同時に安定した収益を生み出すとしたら…？この記事では、今まさに注目が集まるEV充電スタンド設置という新しい土地活用について、その気になる収益モデルや費用、そして強力な味方となる補助金制度まで、プロの視点から徹底解説します。
先に結論：「大きな儲け」より「社会貢献＋安定副収入」という新しい選択肢
いきなり結論からお伝えすると、現時点でのEV充電スタンド経営は、「これ一本で生活していく」というような、大きな利益を狙うハイリターンなビジネスではありません。
しかし、それは「儲からない」という意味とは少し違います。正しくは、「社会の未来に貢献しながら、土地を遊ばせることなく、手間をかけずに安定した副収入を得る」という、新しい価値観の土地活用なのです。そして、その成功は「どの収益モデルを選ぶか」と「あなたの土地の立地」に大きく左右されます。
EV充電スタンドの収益モデルは主に３種類
「オーナーになる」と言っても、関わり方は一つではありません。あなたのリスク許容度や、かけられる手間に合わせて、主に３つのモデルから選ぶことになります。
モデル１：【ハイリスク・ハイリターン】自己経営モデル
あなたが事業者となり、自分で充電機器を購入・設置し、充電料金も自分で設定して運営する方法です。充電サービスの利用料が、すべてあなたの収益になります。
【メリット】高稼働が見込める立地であれば、３つのモデルの中で最も大きな収益を狙えます。
【デメリット】普通充電器でも数十万円、急速充電器なら数百万円以上という高額な初期投資が必要です。集客やメンテナンス、利用者からの問い合わせ対応も、すべて自己責任となります。
モデル２：【ローリスク・ローリターン】土地貸しモデル
専門の充電サービス事業者に、あなたの土地を「充電スタンド用地」として貸し出す方法です。あなたは土地を提供するだけで、あとは事業者がすべてを行ってくれます。
【メリット】初期費用は完全ゼロ。あなたは毎月、事業者から固定の土地賃料（数千円〜数万円程度）を受け取るだけ。究極の不労所得モデルです。
【デメリット】収益は最も低く、お小遣いレベルです。どれだけ利用者が増えても、あなたの収入は基本的に変わりません。
モデル３：【ミドルリスク・ミドルリターン】レベニューシェアモデル
土地貸しモデルと同じく、事業者が初期費用を負担して機器を設置してくれます。しかし、収益は固定賃料ではなく、そのスタンドの充電売上の一部を、事業者とあなたで分け合う（シェアする）形になります。
【メリット】初期費用ゼロで始められる手軽さと、自己経営モデルのような収益性を両立できる、バランスの取れた方法です。土地のポテンシャルに自信があるなら、大きなリターンも期待できます。
【デメリット】売上がなければ、あなたの収入もゼロになる可能性があります。収入が不安定になりがちなのが弱点です。
高額な初期費用を劇的に下げる「補助金」という切り札
「自己経営モデルに興味があるけど、初期費用が高すぎる…」と感じたあなた。ご安心ください。国や自治体は、EVインフラの普及を強力に後押ししており、非常に手厚い補助金制度を用意しています。
代表的なものに、経済産業省が管轄する「CEV補助金」があり、これを利用すれば、充電器本体の購入費用や設置工事費の、実に1/2から、場合によっては全額近くが補助されるケースも珍しくありません。これにより、自己経営のハードルは劇的に下がります。「（あなたの自治体名） EV充電器 補助金」で検索し、最新の情報を確認してみましょう。
どんな土地が「儲かる充電スポット」になるのか？
EV充電スタンド経営の成否は、９割が「立地」で決まると言っても過言ではありません。あなたの土地が以下のような場所に当てはまるなら、大きなチャンスがあります。
- スーパーや商業施設、飲食店などの隣接地
利用者が「買い物のついでに」「食事のついでに」30分〜1時間ほど駐車する場所は、普通充電器の設置場所として最強です。 - 交通量の多い幹線道路沿い
長距離を移動するドライバーが、ルートの途中で短時間で充電を済ませたい場所。こちらは高出力の「急速充電器」のニーズが非常に高くなります。 - 月極駐車場や集合住宅の周辺
自宅に充電設備を設置できないマンション住民などが、夜間などに充電する「基礎充電」の拠点としての需要が見込めます。
まとめ：未来への投資か、確実な収益か。あなたの土地の最適解は？
EV充電スタンドの設置は、脱炭素社会の実現に貢献できる、非常に夢のある土地活用です。それは、未来の社会インフラへの「先行投資」とも言えるでしょう。
しかし、現時点では、それ単体で大きな資産形成をするのはまだハードルが高いのも事実。もしあなたが、より手堅く、より大きな収益を求めるのであれば、同じスペースで実現可能な他の選択肢と比較検討することが不可欠です。
例えば、EVスタンドが置ける数坪の土地があるなら、バイク駐車場やトランクルームの方が、現時点では何倍もの収益を生むかもしれません。もう少し広ければ、アパート経営や駐車場経営といった、より盤石な資産形成への道も開けてきます。
大切なのは、一つの可能性に飛びつくのではなく、あなたの土地で実現可能なあらゆる選択肢をテーブルの上に並べ、それぞれの収益性とリスクを冷静に比較すること。そのための第一歩として、まずは複数の専門家から、あなたの土地のポテンシャルを最大限に引き出すプランを無料で取り寄せてみてはいかがでしょうか。